December 5, 2010

うみねこ最終決戦(ネタバレ注意)

・うみねこのなく頃にep4までのネタバレ、ひぐらしのなく頃に(解)のネタバレがあります。両方未プレイの方は読まないほうがいいです。



・これから最後の推理をします。泣いても笑っても一回勝負、これを最終決定とします。やり直しはありません。これが全力で挑んだ結果です。


・前提として
「うみねこのなく頃に散」の情報はep7のパッケージ表以外、一切触れていない。
他の人物がした推理にも一切触れていない。
よってこいつはガチだぜ(と、言いたいとこだが俺が推理した碑文の謎について正誤を人に尋ねてしまった。だめだ)。本当はリアルタイムでみんなと一緒に推理したかった。それが少し心残りだ。過ぎてしまった時間はもう戻らない。だが一人でもやってやる。いくぞうみねこ、一対一の勝負だ!!



・第一のゲーム
まずは第一のゲームから考え直す。ep4までに登場した赤で最初にやった推理はほとんど切られてしまった。これは他のエピソードの推理にも言えることだ。よって、全ての推理をまた一から始める。やり方はこうだ。最初に犯行のトリックを説明づける。そしてそこから犯行可能であった人物を推理し、最後にに犯人を言い当てる。保留せず、必ず誰かを犯人として指名する。外した場合一人につき一回のたうちまわる。当てたら一人につき一つハーゲンダッツを買ってもよい。うなぎでも可。


・事件概要
犯行自体はそれほど難しくはない。最初の六人が殺された事件はほとんど誰にでも犯行可能だし、次の絵羽、秀吉の事件もアリバイがない人物がいたのだから可能だ。この密室のトリックはep4で戦人が既に説明したように、最初から部屋に忍び込んでいて、犯行発覚後に部屋から誰もいなくなったのを見計らったところで脱出すればよい。嘉音の事件は後述する理由で可能となる。以後の事件もその理由で説明できる。はず。源次、熊沢、南條が殺された事件は密室とは言えないだろう。客間の鍵もマスターキーも流出していた可能性は大いにありえる。そして最後の犯行、夏妃が撃たれた事件も同様、不可能犯罪ではない。


・18人目の「X」を入れる方法
嘉音以降の事件は生存者に可能な犯行ではなかった。全員にアリバイがあるから、ということらしい。ならばこれだ。前回に引き続き登場するこの仮説、「家具≠人間説」! 家具を自称している源次、紗音、嘉音の三人が「この島には18人以上の人間はいない」という赤の定義から外れるなら金蔵なんて関係なく18人目を入れられる。金蔵の他に源次、紗音、嘉音をカウントしないなら15人目か。というわけでこの仮説により「X」の仕業で犯行は確定、といきたいところだが……。


・まだ勘繰る
いや、「X」の仕業でいいはずなんだ。しかしもう一つありえるかもしれない真相が浮かび上がって、どうしてもぬぐい去れない。なぜかというと、第二のゲームを推理していたらどうしても嘉音が鍵を握っているようにしか思えなくて、その流れでこのゲームにも関わっているんじゃないかと勘繰ってしまったのだ。そして浮上してきたのが「嘉音生存説」だ。赤での宣言も「嘉音は自殺ではない」「嘉音は事故死ではない」とあるが、嘉音が死んでいるとは一言も言われていない。よって、嘉音を治療した南條が嘘をついていれば嘉音生存説は成立する(かなり無理があるが)。さらに金蔵の書斎で籠城していたときに発見された手紙を南條が置いたと仮定するなら共犯説はより濃厚になる。


・それなら犯人は
やはり勘繰りすぎか……! 「家具≠人間説」と「嘉音生存説」のどちらに説得力があるかと言われれば、もちろん前者だ。後者はもったいないがここで没としよう。それなら十八人目の「X」は何者なのか。島を詳しく知る使用人の一人だろうか。……それともやっぱりベアトリーチェなのか。正体不明だがep4で戦人と出会っている。存在しないわけではないかもしれない。まだ一度も姿を見せていない別の使用人を疑うよりも、さんざんほのめかされてきたベアトリーチェのほうが説得力がある。真里亞が嘘をついていないならば最初に傘と手紙を渡したのは彼女ということになるし、書斎の手紙も真里亞を共犯にすれば置くことができる! これで決まりだ!! 第一のゲームの犯人はベアトリーチェ! ハーゲンダッツは俺がもらった!!



・ここでひといき碑文の謎
このゲームには事件の他にもう一つ謎がある。金蔵が肖像画の下に残した碑文だ。この謎について考えてみたので、第二のゲームの推理に移る前にこれを発表しよう。(既に正誤についてはどうやらハズレらしいということを聞いてしまっているけどな! 違うとわかっている推理を披露することほど恥ずかしいことはないぜ!)

最初に「故郷を貫きし鮎の川」とある。しかし金蔵の故郷については明確に言及されていないので想像する必要がある。それならば鮎がヒントになるはずだ。鮎についてはたしか楼座が「海に出る」くらいしかヒントがないだとかそんなことを言っていた気がする。金蔵の故郷、海。ならば金蔵の故郷が海外だったということでどうだ。絵羽は現地を観光でそこを訪れたことがあるという。さらに戦後に復興した、変わったなどのイメージがある場所……現在の中国、満州だ。たいした根拠はない。なんとなく決めた。ならば次は川を下るぞ。里を探すぞ。実際の川そのものでないとすると、満州でイメージできる川と言えば……鉄道だ!!(ヤケクソ)
というわけで下るぞ。日本の鉄道で下りと言えば路線が作られた起点から離れていくものを下りというらしい。東京から出るものならだいたい下りのようだ。それなら中央部から離れていけばいい。この理屈を信じウィキペディアにテイクオフ。ここで希望を打ち砕いてくれれば時間を取られなくて済んだのだが、困ったことに里があった。ウィキペディアにあった次の画像の左上をごらんいただきたい。満州里である。里だ。見事に下った場所にある。これで次は「二人が口にし岸」を探さなければならない。あった。<ホロンバイル草原にある達賚湖(ダライ・ノール)、またの名を呼倫湖(フルン・ノール)は中国で5番目に大きな淡水湖である。>(ウィキペディア参照。)ご丁寧に異名をがあるせいで「二人が口にし」が達成されている。もうこいつをなんとかするしかなさそうだ。

ここで問題が今更のように発見される。金蔵の少年時代を過ごした場所が満州だとした年齢がおかしくね? おかしい。1923年の関東大震災の時に跡継ぎとして決まっていたのだから、満州国が成立した1932年に少年なわけがない。俺の金蔵がこんなに若いわけがない。日露戦争後、ポーツマス条約を締結し日本が南満州の鉄道を手に入れたのが1905年。この頃から一応進出していたわけだが、移民が本格的に入り始めたのは1931年の満州事変以降らしい。なので1923年の関東大震災以前に住んでいたとするのは可能性が全くないわけではないが、厳しくなってくる。しかしここまできたら解読をやめてしまうのはもったいない。ならば無理矢理こじつけてでも回答を導き出してやる。かかってこい碑文!

第二のこじつけに入る。「六人を生贄に」しなくてはいけない。これが絵羽の言っていたとおり六文字のことを指すとしたら、湖の名前「達賚湖」「呼倫湖」をあわせると六文字だ。どうだ。次に「寄り添う二人を引き裂け」とある。寄り添う二人。なんだ。二つある文字のことか。まかせろ。「湖」を消して「達賚呼倫」。読みは「ダライフルン」。……そもそも何から引けばいいのかわからないのでどうしようもない。ならばこれ自体がヒントになるはずだ。そうだ、「ダ」と「ン」はノイズだから除外する……残ったのは「ライフル」そう、ライフルが黄金郷への鍵だったんだよ!!! 1999年に人類は滅亡する!!

待てよ……! 霧江さんが言っていたじゃないか。文字遊びだ、アナグラムだなんだと。そうだ、「ダライフルン」を並べ替えると「ライフルダン」つまり黄金郷の鍵はライフル弾にあったんだよ!! こいつを肖像画に例の順番でぶっ放すと隠し扉が開くんだきっと! もうだめだ寝る!!!

というわけでこんなことになってしまった。たぶん全部違う。最初の金蔵の故郷のくだりから違うと思う。ちなみに樺太説も考えたが、里の付く地名は見つかったけど岸がないのでだめだった。やっぱり西洋だぜ、西洋……! ep1のTipsによると金蔵のライフルは特注らしく通常とは違う弾が込められるようになっているらしいから、ライフルがどこかでヒントになってくるようなことはあるかもしれない。よし、気を取り直して第二のゲームを推理しよう。一晩寝てから。



・第二のゲーム
第一のゲームと比べて格段に難易度が上がっている。今回のゲームから戦人の視点が少なくなってくる。おそらく、戦人が見ていないことは全て「魔女側の真実」として解釈することが可能なので、判断の仕方によっては真相が大きくぶれてくるのだ。ならばこちらも想像力と判断力をフル稼働させて挑むほかない。そしてさらに条件を追加しよう。全ての犯人を当てることができた場合、俺は月箱(時価一万円弱)を購入してもいいことにする。それでは推理を始めるぞ!


・事件概要
いきなり密室で事件は起こる。赤字での情報によると、鍵は真里亞に渡されてから朝になって楼座が取りに来るまで使用されておらず、なおかつ犯行は室内で行われたという。被害者は六人に及ぶのだから毒殺と見ていいだろう。腹を裂いたのは殺してからのはずだ。ハロウィンパーティのような状態は最初からそうだったのか後から用意されたのかはわからないが、あれだけの用意を一人でできるのだろうか。食べ物がどこから用意されたのかも謎である。
次に朱志香と嘉音の事件。二度目の密室だ。嘉音の死体は消されてしまうが、朱志香の部屋で「嘉音はこの部屋で殺された」と赤で言われているので死亡は間違いない。朱志香も死んでいる……はずだ。恐らくこの事件が全体を推理する上で重要なものになってくることは間違いない。
その次は南條と熊沢が殺され、死体が消失する。この時点で本当に死んでいるのかは不明だが、後で死体が出てくるので彼らは被害者と判断していいだろう。しかし、死体を二つも運び出すのは容易な事じゃない。数十キロの重さがあり、首を切られて血を流しているのだ。そう簡単に隠蔽できるとは思えない。俺だったら二秒であきらめて自首する。そういやこの事件、碑文の第七の晩と第八の晩に使われてるんだよな。次の事件が五、六、七だ。きっと理由があるはず。それから使用人を犯人から除外した場合、密室から死体が消えていることになる。彼らにはアリバイがないので犯行可能だが、それをやると確実に疑われることになる。これも気になるポイントだ。
そして郷田、紗音、譲治の事件。また密室だ。この事件についてベアトリーチェは重要なことを赤で宣言している。部屋は「内側から施錠されていた」というのだ。さらにこの後、施錠されていたはずの客間に手紙が置いてあるという事件が発生している。あまりに過剰な演出だ。やはりこういうところにヒントが隠されているに違いない。


・嘉音双子説大復活
ep2終了時に思いついたこの説は、嘉音は既に殺されていてその双子が犯行に及んでいるという推測だ。朱志香を後ろから殺し、さらに南條と熊沢を一度に仕留めるのは油断させることができた嘉音にそっくりな人物であり、そいつが犯人です。今回の事件は全部こいつが起こしました。という推理だったのだが、ep4の終盤で「他の人物を嘉音と誤認することはない」「嘉音を名乗れるのは本人だけ」という赤でズタズタにされてしまったのである。それでも、嘉音という名が二人の人物に与えられていたとしたら犯行は可能となる。嘉音という名はあくまで仮名なのだからありえないことではない。しかし、今回は単独犯だとするのは物理的に難しい。三つ子か。四つ子か。nつ子(n>2)か。それとも他の生存者との共犯か。まだ確定はできない。……もしかすると、多重人格というのもありえるかもしれない。その場合やや強引だが「この部屋で殺された」を人格の死を意味することととれば筋が通る。なにしろアンチミステリーなのだ。何が起こるかわからない。


・「X」犯行説
前回提示した「家具≠人間説」はどのゲームでも通用する。ならば今回も十八人目の「X」(ベアトリーチェ)が犯行を行っていたと考えるのは自然ななりゆきだ。さらに今回は明確な証拠がある。ベアトリーチェは礼拝堂の鍵が入った封筒について「妾が真里亞に預けた封筒」とはっきり赤で言っているのだ。なので今回の犯行もベアトリーチェの仕業……! といきたいところだが、単独犯説だとするのはやはり難しい。共犯説も考えてみることにしよう。


・楼座+使用人共犯説
一番手っ取り早い仮説だ。問答無用で成立させることができるし、疑わしい要素だっていくらでもある。第一の事件の後、楼座は金蔵と会話してきたと言っているのだ。使用人達も同様のことを言っている。全てのゲーム開始時に金蔵が死亡しているのは確定済みだ。では一体楼座と使用人は何を話していたのだろうか。金蔵が死亡し、楼座以外の子供は全員が第一の事件で殺されている。つまり楼座が右代宮家の現当主なのだ。そして金蔵が生きているということで口裏を合わせる使用人達。これは明らかに裏がある。


・人間機関説
暴論だ。ベアトリーチェが赤で言った「この島には十七人以上の人間は存在しない」という言葉の「人間」を何かのコードネームだと解釈するこの説はちゃぶ台返しの如くチェス盤をひっくり返すのでとにかくひどい。ひぐらしにおける「山狗」みたいなのがいたらトリックが完全にどうでもよくなるし、赤字がただのひっかけにしかならないのでこの説は却下してごみ箱に捨ててしまおう。今回も一応アウトローと関わっていそうな須磨寺家が出てくるので全くありえないとは言い切れないのだけど、それでは推理する必要がなくなるのでこの説とはここでお別れだ。組織じゃなくて単独潜入とかなら許す。


・いよいよ真相へ
それでは、今までに登場した説をふまえて真相を推理していこう。もちろん複数の説が採用されることもありえる。まず第一の事件。この犯行は間違いなく楼座が絡んでいる。ベアトリーチェが真里亞に渡した封筒は翌朝まで開封されていない。これは赤で宣言済みだ。それならこういうことになる。礼拝堂で密室殺人は起こらなかった! どういうことかというと、まず犠牲者六人が礼拝堂に呼び出される。描写どおりに呼び出されたのならベアトリーチェが関わっているはずだ。そして六人は何らかの方法で毒を飲まされ死亡する。ベアトリーチェが出した飲食物なら信用されない可能性があるが、楼座が協力していれば飲ませることが簡単になる。そしてハロウィンの装飾をしたあと、犯人はそのまま単純に部屋を出ていく。鍵はまだ放置されているが、使用人達が起きてきて食堂のメモを発見する前に鍵を掛ければ問題ない。つまり翌朝でも可! よって第一の事件は密室殺人じゃない。密室であるかのように偽装されたただの犯行現場だ!
ついでに、ささいなことだが気になった要素がある。第一の事件が発覚したとき現場にいた楼座はゲロを吐いているのだ。しかし、その後現場にやってきた戦人たちがそれに気づく描写がない。ならばその前の楼座の視点は「魔女側の真実」である可能性が浮上する。本当の現場発見時、楼座はゲロを吐かなかったかもしれない。なぜなら犯行に協力しているのだから。もっとも、現場を装飾したのはベアトリーチェの仕業で腹を割ったことを楼座が知らなかったため、その凄惨さにショックを受けたということならゲロを吐いた可能性がある。どうだこのゲロ推理。それからこの犯行に使用人が絡んでいた可能性もある。しかし断定してうかつに犯人を増やすのはまだ早い気がするので、それは今のところ保留としよう。

……ちょっと待った!! 違う、可能性はそれだけじゃない! なんでこんなことに気づかなかったんだ! ……ベアトは礼拝堂に「隠し扉がなかった」とは一言も言っていない! ご丁寧にこの礼拝堂はep3に登場する赤でもなんでもない「ベアトリーチェの密室定義」にすら当てはまるとは言われていないのだ! それならベアトリーチェが単独で犯行に及べた可能性が出てくる。どっちだ。一つは単独でも遂行できる方法。もう一つは楼座が共犯でなければ実行できない方法。楼座がこのゲームに絡んでいるのは間違いないが、果たして最初からそうなのだろうか。ちなみに楼座が第一の事件発生後、ベアトリーチェと二人だけで会うことができるタイミングは一度しかない。第二の事件発生前、金蔵の書斎に紗音と源次を呼びに行った時だ。それ以前、深夜の礼拝堂に集まっていたときから共謀していたとするか、先述の第一の事件後か。必ずベアトリーチェから何らかのアプローチがあったことは間違いない。最後まで検証してからそのタイミングを決定しよう。

そして第二の事件。ここをどうするかが鍵だな。嘉音双子説(もしくは多重人格説)をとるか、使用人共犯説をとるか。やはり使用人説が無難か。嘉音双子説は真相だとしたらスゲー面白いが……次の事件で、五人もいる中で二人を殺し現場から逃げ出すなんてのは、人間離れしすぎている。この説は捨てて使用人共犯説をとろう。よって第二の事件は、使用人の誰かが朱志香の部屋で嘉音と朱志香を殺しマスターキーで鍵を閉め逃げた。これが真相だ。嘉音の死体はもちろんどこかに運び出している。問題は二人をどうやって殺したかだ。単独ではまずできないだろう。このときアリバイがなかった(戦人の視点にいなかった)のは郷田、熊沢、源次、紗音、ベアトリーチェの五人だ。だけど老体の熊沢が犯行に加わってもあまり意味はないだろうし、紗音の心情を考えると参加していたとは思えない。それに、この二人は後に殺されている。残る三人ならあまり不自然ではない。それに、朱志香になら毒物で無力化する方法がある。パニックで喘息の発作が起こるのを見越しておいて、吸入器に毒を仕込んでおくのだ。これなら背中から刺されてもおかしくない状態にできる。もしかしたら一人でも犯行が可能かもしれない。まだ謎はある。嘉音はなぜ消されなければならなかったのか。他のゲームの「寄り添う二人を引き裂け」で行方不明になった人物はいない。それなら何らかの理由があるはずだ。手っ取り早い回答は嘉音を犯人に仕立て上げるための罠だったということだ。しかし朱志香が鍵を持っていたため目論見は失敗に終わった。ならば、朱志香がマスターキーを持っていることを知らなかった人物が犯人なのではないか。これで郷田がこの事件の犯人から外れる。行動できる時間は少なかったし、線は薄いだろう。残るは源次、ベアトリーチェ。源次は紗音とともに筆耕に協力していたと証言しているが、金蔵が死んでいるのは確定しているので嘘になる(「死んでいる=名を捨てている」という比喩でなければだが。こんなことを言い出すときりがないので却下しよう)。では嘘をついている二人が共犯かというと、それも断定できない。言動から見て紗音が嘉音を殺す手伝いをするとは思えない。それなら消去法で源次が共犯ということになる。マスターキーが最低でも一本ないとこの犯行はできないのだ。そして一人よりも二人のほうが犯行の確実性が増す。よって容疑者は二人、源次とベアトリーチェだ。

もちろんこの事件にも別解がある。部屋に入ってすぐ、嘉音がどこかにいないか捜索していたときに「朱志香の部屋の鍵」を誰かがそこに置いたのだとしてもこの密室を作り出すことができるので、ベアトリーチェが鍵だけ先に渡しておいて犯行後部屋に置くように指示し、単独で殺人を行ったのだとしたら全員が容疑者になりうる。どちらにせよベアトリーチェは確定だ。この手口だと最初から朱志香の部屋で犯行が行われることになっていなければならないが、犯人が朱志香が喘息を患っていることを知っており、両親の死を目撃し取り乱すところまで予想していたのなら、さらにそこから喘息の発作を起こすところも想定できる。薬と吸入器が置いてある場所は、おそらくどこかにあるだろう予備を除くなら、描写されたかぎりでは使用人室と朱志香の部屋だけだ。しかし泣いたりわめいたりするなら自分の部屋がいいに決まっている。俺だってそうする。よって朱志香が喘息を起こし部屋に戻ってくるのは予定されていた事態なのだ。では朱志香の部屋の鍵を置けた人物は大勢いるが、一体誰がやったのか。ベアトリーチェが何らかの手段で脅迫したのなら誰にでも可能性ありえるが、生存者が全員集まっている中でならいつでも脅迫されていると名乗り出られるはず。だからこれは共犯でないとありえない(爆弾で全部ふっとばす、みたいな脅しなら別だが)。一番疑わしいのはやはり鍵を見つけている楼座だ。次はベアトリーチェの命令を忠実に実行しそうな源次といったところか。というわけでここまで全体の推理をふりかえってみると、楼座と源次がもっとも怪しい人物となる。これをふまえて次の事件を見ていこう。

第三の事件はすこぶる謎が深い。一体何が起こったのか使用人達は語らないし、死体が消え話題の焦点がそちらにあたってしまう。なので何があったのかほとんど推測できない。そして一番の問題は、この事件の真相を語るのに最も適しているのが「嘉音双子説(二重人格説)」なのである。
とりあえず推測をいくつか挙げてみよう。まず「嘉音双子or多重人格説」。次に「使用人共謀説」、そして「使用人脅迫説」。しかし双子説は前の事件でなかったことにしている。うう、ここで捨て去る勇気を出さねばズルズルと引きずってしまうぞ。だからこの説はここでおさらばだ。次の「使用人共謀説」だが……俺には! どうしても! 紗音が犯人だと思えないんだ! こんなかわいい子が犯人であるはずがない! ほら楼座に問い詰められて涙を流していたじゃないか! 嘉音が犯人扱いされたときも悲しんでいたぞ! こんないい子が犯人だって!? ありえない。却下だ。よし、これで残るは脅迫説だけになった。この説は説明が簡単だ。使用人と南條だけになったところでベアトリーチェがやってきて、誰かにピストルでも突きつけ使用人室を犯行現場にするよう指示すればいいのだ。血は塗料か動物の血糊でも用意しておけばいい。あとは使用人達に密室から死体が消えたかのように振る舞えという指示を出し、従わなければ殺すと言って熊沢と南條に銃を突きつけお持ち帰りするだけだ。もし死体を運んだなら部屋の外に血が落ちているはずだが、そういった描写はなかった。だからこの事件は使用人達が脅迫されていたというのが真相だ!

第四の事件について、真っ先に思い浮かんだのが郷田がこの事件に協力している可能性である。どういうことなのかというと、この密室はベアトリーチェが「内側から施錠されていた」と赤で語っている。ならばうつぶせで倒れていた郷田が実は死んだふりをしていたのであれば、この密室を作り出すことが容易にできる。それはすなわち郷田を今までの事件の共犯者にもするということだ。確かに郷田は今までの事件全てに関わることができる。しかし動機があまりにも弱い。長年金蔵に使えてきた源次ならともかく、郷田がなぜベアトリーチェに協力する必要があるのだろうか。それに、この事件では紗音の死体に戦人が触れてしまっている。それくらい判明する危険のある手口を、ベアトリーチェがわざわざ使うだろうか。「魔法のリスク」ってやつなのか。まだ他の説を検討する余地は残されている。そこで郷田を共犯者から除いたときにも可能となる手口を考えてみた結果、見つかったのがこれだ。
現在ベアトリーチェの共犯者と目されているのは郷田を除けば楼座と源次の二人だけだ。ならばその二人を疑えばいい。そしてこの二人が共謀することによって成立するのが「事件のあった部屋は実は夏妃の部屋ではなかった」という手口だ。つまり戦人と真里亞は夏妃の部屋に連れてこられたのではなく、全く関係のない部屋に連れてこられたのだ。これなら夏妃の部屋の鍵が部屋の中にあり、かつマスターキーが楼座の手を離れていなくとも、その部屋本来の鍵を使って施錠することができる。開けるのがマスターキーならどの部屋だって開くのだから、鍵穴が違うなんてことはおこらない。そして、ベアトリーチェは「夏妃の部屋は内側から施錠されていた」と赤で宣言している。これを成立させる方法はただ一つ。夏妃の部屋にベアトリーチェが入って鍵を閉めてしまえばいいのだ。こうすれば赤字も成立する。よし、この説でいこう。源次と楼座が二人で戦人と真里亞をだまし、事件現場が夏妃の部屋であるかのように偽装した。もしかすると楼座もだまされていたのかもしれない。しかし楼座なら夏妃の部屋の場所を知っていたかもしれないし、何よりこの部屋の施錠を、譲治の持っていた鍵を試すことなくマスターキーで施錠している。これを根拠に源次と楼座の共犯だったと見て間違いないだろう。

そして最後、客間に出現した手紙だ。これは楼座が協力しなければ不可能だろう。施錠を確認すると見せかけて窓の鍵を開けておけばベアトリーチェが侵入して手紙を置くことができる。夏妃の部屋に閉じこもったのはこの手紙を置いた後だろう。この事件は楼座でなければ協力できない。よって楼座が共犯者であることがここで確定する。


・第二のゲーム捕捉推理
第二の事件発覚前に楼座はベアトリーチェに会っているかもしれないが、紗音、源次は違うかもしれない。紗音は会っていてもなかったことにするだろうが、楼座に問い詰められたときに話さなかったので、紗音とは会っていなかったと見ていい。源次と一緒にいたとも言っているので、おそらく源次もその時には会っていない。楼座が協力した理由はやはり黄金と当主権だろうか。
筆耕をしていたというのは嘘だが、金蔵の死に気づき何らかの遺言を受け取っていたかもしれない。そして金蔵がいなければ当主は自動的に楼座となるので、その指示に従い筆耕をしていたと嘘をついたのだろう。もしくは楼座の筆耕をしていたかのどちらかだ。とにかく、絶対に紗音は悪い子じゃない。そうに決まっている!
南條と熊沢はおそらく、譲治たちを殺すのに不確定要素があっため消したものと思われる。碑文どおりに後からうまく調整できるように、二人を別の場所に隠してから殺したのだ。


・第二のゲームまとめ
ここで真相を確定させよう。主犯はもちろんベアトリーチェ。第一の事件はベアトリーチェの単独犯行。楼座が関わっていないのはその狼狽から推測。第二の事件発覚前に楼座はベアトリーチェと接触している。ここで朱志香の部屋の鍵を受け取って、第二の事件を密室に偽装した。犯行はベアトリーチェ単独で行った。第三の事件はベアトリーチェが使用人たちを脅迫して行った。第四の事件はベアトリーチェと源次が三人を殺し、源次と楼座が密室作りに協力した。客間の手紙は楼座が置けるよう窓の鍵を開けておき、ベアトリーチェがそこから入って置いた。ウオオオオオオどうだ、これが真相だ。かなりがんばったので、これが合っていたらゲームソフトを一本買っていいことにする。よし、これで強敵だったep2を一応しとめたぞ。次は第三のゲームだ!



・ルールの検証
第三のゲームを推理する前にルールを検証しよう。
全てに共通するのが「事件を魔女の仕業に見立てる必要がある」ということだ。そしてもう一つ「戦人が最後まで生き残る」というのがある。一目瞭然のことなのだが、長々と考えていてようやくこれに気づいた。つまり魔女の仕業に見立てているのは戦人にそれを知らしめるために違いない。犯行を行っている人物ベアトリーチェ、いやベアトリーチェの名を騙る何者か(それが戦人と論戦をしている魔女の正体なのかもしれない)が戦人に伝えたかったことは何なのだろうか。ep4でほのめかされた「罪」がそれに該当するのだろうか。これは俺が推理できる範疇じゃないな。何人もの人たちを殺してまで伝えたかったのだから、よほどのことなのだろう。



・第三のゲーム
ほとんど戦人が解いてしまっているような気がするが、一応考えていこう。第二のゲームが巧妙なトリックで固められていたのに対し、このゲームは犯人の動機が事件を左右しているように思える。複数の人物の意志が事件を動かしているということは、それだけ事件が複雑になっているということだ。戦人の推理では絵羽と生き残っていた何者かが犯人だったという結果に収束しているが、他にも可能性があるかもしれない。そういったことを考慮して推理していくぞ。


・事件概要
最初に使用人達六人が殺される。やはり今回も「使用人≠人間説」で攻めていくつもりだが、エヴァが赤で「人間以外の生命はこのゲームに関わっていない」と言っているので、嘉音双子or多重人格説はこのゲームでは完全に潰える。よって十七人目の「X」か絵羽が主犯と見ていいだろう。次に薔薇庭園で真里亞と楼座が殺される。このとき絵羽にアリバイはない。さらに赤で「二人とも他殺」と宣言される。次が秀吉、留弗夫、霧江の事件。三人には争った跡があったようだ。何者と争ったのかは不明。絵羽は今回もアリバイなし。次に譲治、蔵臼、夏妃がゲストハウスから失踪し、蔵臼と夏妃の死体が薔薇庭園の東屋で発見される。譲治は客間で死んでいた。困ったことにどれも絵羽とベアトリーチェの仕業で決着が付くような気がするが、一応別の可能性を探ってみよう。


・とりえあず推理してみる
第一の事件はベアトリーチェの仕業でいいだろう。何よりも手口がいままでのそれと似ている。戦人は犯人が事故死したと推測したが、前回のゲームで推理したように礼拝堂には隠し扉があり、今回もそこから脱出したと見るのが適当だ。よってそれを知っていたベアトリーチェが犯人だろう。

第二の事件は今までとやけに毛色が違う。真里亞の死因も楼座の死因も、いままでの事件になかったような方法だ。それならこれはベアトリーチェでなく絵羽が起こしたものと見ていいだろう。黄金について話していたところ意見が食い違い、楼座を突き飛ばして死なせてしまう。そしてそれを見ていた真里亞も口封じのため殺した、というところだろうか。そしてこれが自動的に「寄り添う二人を引き裂け」になった。

第三の事件は三人が殺し合った可能性も否定できない。一応絵羽にもベアトリーチェにも犯行可能だが、それでは推理としてあまり面白味がないのでこれを採用しよう。あ、あとは蔵臼と夏妃が犯人だとも考えられるか。しかしこの二人にはいまいち動機が見あたらないのでやめておこう。

第四の事件も絵羽とベアトリーチェが容疑者に挙がるが、譲治が二人を殺しその後自殺したのかもしれない。この事件は色々な可能性が考えられて難しいな。譲治が自殺、ベアトリーチェが二人を殺したとしてもいけるか。しかし二人が相手だ。蔵臼と夏妃は楼座とベアトリーチェの二人が殺したのかもしれない。それから譲治が窓から出たあと鍵を閉めたのはベアトリーチェかもしれないな。絵羽が蔵臼と夏妃を追って出て行き、その間に譲治をそそのかして脱出させ、その後絵羽と共謀して二人を殺めた。もしかしたら二人が出会ったのはこのタイミングかもしれない。これでいくか。少なくとも譲治を殺したのは絵羽ではないだろう。ならば必然的に自殺かベアトリーチェの犯行となる。ベアトリーチェが譲治の死を知っていたことは扉に追加された数字から明白だ。しかし儀式に見立てるならこれ以上殺す必要がないのでやはり自殺か。いや、最後に絵羽を裏切ったと主張するための犯行だった可能性もある。次に南條を殺しているし、こちらのほうが説得力があるか。

そして最後、ベアトリーチェは南條を殺した。そして譲治を喪い半狂乱になった絵羽に戦人は殺される。朱志香もここで死亡か。絵羽に見つからなかったならベアトリーチェの犯行かもしれない。確信はできないがベアトリーチェということにしておくか。


・第三のゲームまとめ
第一の事件はベアトリーチェが犯人。最後の犯行を礼拝堂で行い、隠し扉から脱出した。第二の事件が絵羽が犯人。二人を殺し秀吉とアリバイ工作をした。第三の事件は被害者三人が犯人。霧江に真相を追求され秀吉と争いになったというところか。第四の事件は絵羽とベアトリーチェが共謀し蔵臼と夏妃を殺し、ベアトリーチェが単独で譲治を殺した。そして最後にベアトリーチェが南條と朱志香を殺し、絵羽が戦人を殺した。これが真相だ。うーん、今回はあまり自信がない。前回よりも不確定要素が多かったためだ。全部当たってたら高い牛肉を買ってすき焼きを作ってもいいことにする。



・第四のゲーム
これはあまり考えないでおきたい気分だ。というかたぶん当てられない。一つくらい楽しみを残しておこうということで、適当に推理して終わらせよう。ルールはこれも共通なはずだ。


・脅迫説
ベアトリーチェが銃で脅したり殺したりしたという説。やっつけだが説得力はなくもない。辻褄もたぶん合う。脅して戦人にメッセージを伝えさせたあと殺し、現場を構築した。大勢を一度に脅すことは難しいかもしれないが、一人を脅したまま誰かに他の人物を縛るよう指示すればできなくもない。とりあえずこれでいくか。「金蔵を認めた」のがなぜだったのかは気になるが、たぶんベアトリーチェが継いだとか、金蔵の「意見を」認めたとかだろう。うん、そういうことにする。


・ベアトリーチェが米軍が新しく開発した鍵穴から入って相手の顔面を砕くながい金色のひものような兵器を使った説
却下。


・幻覚説
ありえなくもなさそうなところが怖い。金蔵なら幻覚剤くらい作り出していそうだ。しかしそんな気がするだけなので却下。


・結論
よし、真相は脅迫説でいこう。これで第四のゲームの推理は終わりだ。とてもやっつけだが、今回はこんなところにしておこう。当たっていたらよっちゃんイカを買ってもいい。



・残っている謎は
魔女の正体と戦人の出自、そして犯行の動機か。そしてどれも相互に関係していると思われる。なんとなくベアトリーチェは戦人の妹だという気がする。ep3の時に客間の扉に書かれた数字、0715が戦人の誕生日だったのなら、1129はベアトリーチェの誕生日だったのかもしれない。この辺も当てる自信は全然ないな。おとなしく牛肉でもかじりながら散をプレイするしかない。


・金蔵の会ったベアトリーチェは何者か
こいつは当てたい。黄金を持ってきた謎の女性。陰謀の臭いがプンプンするぜ。当ててやる。まず秘密結社党員説だ。フリーメーソン、薔薇十字、黄金の夜明けなど世界にはさまざまな秘密結社が存在する。なのでベアトリーチェがその一員で、金蔵を操るため動いていたというのは考えられる。
そしてスパイ説。戦後の日本を動かすためGHQやCIAが様々な工作を行っていたのだから、その頃に金蔵と接触したベアトリーチェがスパイだったというのはありえないことじゃない。金塊も、当時GHQが隠し持っていたとされるM資金がその正体ではないか。また朝鮮特需を見越していたというのも、ベアトリーチェが軍部に詳しいスパイだったからという理由で説明できる。実際にCIAの人間が日本の資本家に通じていたという事実は存在する。正力松太郎がそうだ。ならば金蔵もCIAの一員としてスカウトされていたかもしれない。というのがスパイ説である。完全に俺の趣味だ。
最後がベアトリーチェ元帝政ロシア貴族説だ。ロシアから金塊を持って脱出してきたベアトリーチェが金蔵に庇護を求めた、ということにすれば辻褄が合う。右代宮家は紡績会社をやっていたのだから、樺太に進出していてそこからベアトリーチェとの繋がりがあったという可能性もなくはない。そして亡命の際手助けをし、それをきっかけに金蔵と仲を深めていった、なんていうのはロマンがあっていい。
いちおうどれが正解か予想しておこう。やはりスパイが好きなのでスパイ説がいいな。根拠はほとんどないので推理と呼べる代物じゃないが、当たっていたらうれしい。その時はシュークリームを買っていいことにする。


・結局、碑文の謎は
解けなかった。どうも礼拝堂に書かれたメッセージがヒントになっているように思える。あれから六文字を引くのだろうか。だとしたら英語、やはり西洋か。英語はさっぱりだめなのでこれは諦めよう。満州説は惜しかった気がする。考え方はああいう感じに違いない。今回は敗北を認めてのたうちまわろう。



・というわけで
これで推理は終わり。なかなかいい勝負だったと思う。前半は七割程度、後半は三割程度くらいの自信だ。かなり楽しかった。久しぶりに頭を使った気がする。勝っても負けても悔いはない。あとは散でゆっくりと真相を味わおう。もし全部違っていたらペナルティとして鼻からカニを食べる。きっとまずい。

というわけでこれで推理は終わりです。「うみねこのなく頃に」、とてもいいゲームでした。ありがとうございました。

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